たまひよ
家族4人でお出かけ中の1枚。

お笑い芸人として忙しい日々を送る、ニッチェの江上敬子さん。4歳の長男・とっちゃんと、2歳の長女・さっちゃんのママとして、日々の子育てに奮闘している様子が、本人のブログで赤裸々に語られています。今だからこそ話せる不妊治療中の自身の思いや、8歳年上の夫との気持ちのすれ違い、また波乱だらけの妊娠・出産について話を聞きました。


番組の企画で卵巣腫瘍が見つかり、それをきっかけに、子どもや結婚について考え始めた


ロケ先での、ニッチェ江上さんと近藤さん。

――20代のときに卵巣腫瘍が見つかって、卵巣を片方取る手術をしたそうですね。

江上さん(以下敬称略) 29歳のときに、番組の企画で人間ドックを受けさせてもらったのですが、それがきっかけで卵巣腫瘍が見つかりました。番組収録が終わったあとに、出演されていた先生が楽屋まで来てくださり、「これは病院に行ったほうがいいかもしれない」とのことで、あらためて受診しました。見つかった病気が深刻だったこともあり、このことは放送されなかったんです。

病院では、卵巣腫瘍を実際に手術で取り出してみないと、良性か悪性かはわからないと言われました。腫瘍のサイズが小さければ、腹腔鏡手術で取ることもできるそうですが、私の腫瘍はグレープフルーツ大のサイズだったこともあり、開腹手術をすることになりました。しかも、腫瘍がこれだけ大きいと、破裂してしまう恐れもあるそうで、一刻を争う状況だったんです。

手術中、私が麻酔で寝ている間に腫瘍の検査をして、もし悪性だった場合は、もう片方の卵巣や子宮も寝ている間に摘出する可能性があるとも言われました。当日は、その際にサインをしてもらうために、実家の両親にも来てもらっての大がかりな手術になりました。

――手術の結果はどうでしたか?

江上 卵巣の腫瘍は良性で、片方の摘出だけとなりました。ただこの病気は、片方に腫瘍ができてしまうと、もう片方にも腫瘍ができる可能性が高いと言われたんです。そして先生からは、もし子どもを望まないということであれば、両方の卵巣を摘出する方もいますよと言われました。

それがきっかけで、「私は子どもが欲しいのかな」と真剣に考え始めたんです。そしてそれと同時に、結婚についても考えるようになりました。当時私は29歳で、芸人として軌道に乗ってきて2年ぐらいたったころ。仕事がすごく楽しくて、夜遊びも楽しくて、そういう時期だったから、あまり結婚や出産について考えてこなかったんです。

でも、真剣に考え始めたら、「ここで卵巣を取ってしまったら、もう子どもは産めないんだ」と思うようになりました。そんなふうに自問自答する中で、「やっぱり子どもは欲しい」という気持ちが強くなってきました。


つき合ってすぐに「絶対に子どもが欲しい」と、夫からのいきなりの告白!


江上さんと長女、おそろいの服を着て。

――夫さんとは、そのあとに知り合ったんですか?

江上 そうです。行きつけの飲み屋さんで顔見知りだった夫とおつき合いをすることに。夫は、これまでつき合った人たちとは真逆のタイプ。超がつくほど真面目な人でした。

もし、この病気になっていなかったら、子どもや結婚について真剣に考える機会もなく、今の夫とも結婚していなかったかもしれないです。

――つき合ってすぐに「僕、絶対に子どもが欲しいんです」と、ストレートに言われたそうですね。

江上 そう言われたとき、最初はビビりましたよ。でも、普通だったらそんなことをいきなり言われたら引いちゃうと思うんですけど、私としても子どものことが頭に浮かんでいる上でのおつき合いだったので、同じような気持ちでした。

だから夫には、「私もそのように思っていますが、体の問題で望めるかどうかわからないです」という話をしました。そのとき夫は、「もし、子どもを望めなかったとしても、養子縁組をしたいと思っているのですが、どうですか」と言ってくれたんです。私自身も、卵巣腫瘍を摘出していろいろ考えていたときに、そういう選択肢もありだなとは思っていました。

――結婚して、妊活はいつから始めたんですか?

江上 結婚後は仕事がすごく忙しくなり、妊活をする余裕がなくなってしまいました。結局、妊活をスタートさせたのが34歳。自分の年齢のことや、夫が8歳年上ということ、それから卵巣をひとつ摘出していることもあり、すぐに不妊治療を開始することにしました。

そのころにちょうど、卵巣腫瘍で通っていた病院の先生からも、「今日で定期検診は終わりで大丈夫ですよ」と言われて、ひと区切りがついたときでした。先生からも、「子どもを望むなら不妊治療を始めたほうがいいと思います」と言われて、不妊治療ができる病院を紹介してもらったんです。


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